【GBA】こだわりハチマキ持ちから見るGBA構築

GBA対戦において最強アイテムとして名高い「たべのこし」に次いで、崩し速度に大きく関わる非常に強力なアイテムである「こだわりハチマキ」。
今回は、このこだわりハチマキというアイテムを誰に持たせるか(持たせないか)という観点からGBA構築を簡単にまとめる。

最もメジャーな鉢巻持ちは、ボーマンダヘラクロスメタグロスサイドンの4体である。
これらの他に、プテラダグトリオケンタロス、ケッキング、フライゴン、サンダー、ギャラドスラグラージ、カイリキー、カビゴン等が挙げられる。
この中から、最メジャーの4体とその他数体について述べる(それぞれS種族値順)。
また、構築例として代表的な構築を時系列順に並べる。
※環境当時の情勢には疎いので、最近の構築が多くなっています。


【主要4体】

ボーマンダ

鉢巻持ちの中でもSが高めでそれなりの抜き性能を持つことができ、さらにヘラクロスに繰り出せるという性能を持つ。
フシギバナや冷凍ビームを持たないHS瞑想スイクン等を上から叩けたりするのが動きやすい。
意地AS鉢巻捨て身の強さが前提にありつつ、S調整や耐久調整がボーマンダ優位に働きやすいのは便利(ヘルガーや鉢巻グロスとの撃ち合いなど)。
威嚇(+地割れ無効)でカビゴンにも繰り出し可能ではあるものの、カウンター型には弱く、のしかかりの麻痺も他より痛い。
このため、カビゴンに繰り出せるキャラを構築としてあと1体は確保したい(ボーマンダは極力大事に扱いたい)。
一致技の火力が低く、数値で押すことが難しいため、構築としてはミロカロス(捨て身がない場合)や受け構築を崩す工夫が必要になる。
また、ソーナンス入りへの解答も用意しておきたいところ。


ヘラクロス

GBA屈指の火力を持つ鉢巻ヘラクロス
採用のされ方としては、鉢巻ヘラクロスを攻撃の中心に据える方針と、受け構築の穴埋めとして採用される方針とがある。
陽気個体であれば、ボーマンダと同様にフシギバナやHS瞑想スイクンバシャーモサーナイトを上から叩くことができ、
このSラインのキャラ群の厄介な抜き筋を阻害する駒として採用できる。
鉢巻持ちの中では水やソーナンスに強く、カビ水サマヨ(ナンス)のような選出に単体で強く出られ、
選出時に相手のヘラ受けorヘラ潰しのプランをある程度想定することができる。
ヘラクロスの鉢巻キャラ同士での対面性能は高くなく、鉢巻グロスマンダには対面から負け、鉢巻瓦割り耐えのサイドンも見られる。
このあたりも踏まえ、ヘラクロスと高S特殊キャラを同時選出する場合、ヘラクロスで相手の誰のHPをどこまで削るかを意識する。
また、カビゴンへの繰り出しは不安定であるため、サンダースやソーナンス等でサポートを行いたい。
エアサマヨには一貫する強い打点がないため、受け構築への対抗策はやはり用意しておきたい。


メタグロス

鉢巻持ちの中では最も扱いやすく、汎用性が高い。
鉢巻を持つことにより、ASマンダ、ヘラクロスサイドンへの対面性能を手っ取り早く確保することができる点が、構築として組みやすい部分。
鉢巻グロスの基本性能については様々なところで言われているので、ここでは省く。
構築・立ち回りの方針としては、メタグロスを大事に扱う方針と、対面志向気味に扱う方針とがある。
昨今の構築相手には鉢巻コメットパンチをそう簡単に通すことはできないので、
メタグロスの扱いの見定めは重要である(鬼火や電磁波の被弾の判断、HP管理など)。
関連して、鉢巻グロスを採用するということは通常グロス(ラムグロス)が入らないということなので、
構築として手軽な水爆破要因や状態異常キャラとの撃ち合い要因が減るという点を意識しておきたい。
カビゴンにも繰り出し可能であるが、炎技とやはりカウンター型には注意したい(爆裂パンチや大爆発を撃つ場合もある)。


サイドン

カビゴン起点としては最高峰の鉢巻サイドン。ロックブラストによりカウンターカビゴンにも比較的強め。
エアサマヨでも受けられず、カビパへの選出強制力を発揮するキャラ。
採用のされ方としては、鉢巻サイドンによる抜き筋を中心に考える採用と、受け構築での対カビゴン、対バシャーモ要因としての採用とがある。
受けられにくいが当然ながら釘付けされやすい(連携で倒されやすい)キャラであるため、電磁波等でのサポートを行いたい。
サンダーサイドンのような電磁波ギミックは、崩し速度が早く強力な組み合わせであるが、
サイドンによる抜き筋を通せない場合に厳しい展開となるため立ち回り難度は高い(如何にサイドンの行動回数を稼ぐか)。
また、眠るめざ草ライコウやHS瞑想スイクンへの解答も用意しておきたいところか。


【その他数体】

これ以降は雑感程度。

ケンタロス

後出しは効きにくいが、高Sからの鉢巻ノーマル技が強力。
ケンタロス自身が岩鋼霊を呼ぶので、爆破爆破ルートは作りにくいか。
ケンタロスの繰り出しのサポートや、岩鋼霊のケアを後続で行いたい。

  • 構築例
    • Venomさん:「大会で使った構築」,『ヴェノムタワー』,(2012.8.26) ※ラティありルール


■サンダー

カビゴンハピナス純電気だけでなく、金属音サンダー受けになるレジアイスにも高打点を持てるすごい型。
陽気プテラとほぼ同じA実数値から鉢巻捨て身を放つことができる。
柔軟性と耐久性に欠けるところが扱いにくいか。


ギャラドス

ボーマンダと同様、ヘラクロスに繰り出せる鉢巻持ち。
同じく一致技の火力は低いが、後出しカビゴンに早い打点を持てたり、サンダーに鉢巻捨て身をぶち当てたりできる点は強い。


ラグラージ

カムラ型、セミフル型、鈍い型との択を押し付けてくるキャラ。
鉢巻持ちとしては岩鋼電気耐性が優秀で、攻撃範囲も独特。
いかんせん一貫する技がなく小回りが利かないので、択外し後のケアの方針から逆算して技選択したい。


■カイリキー

鈍いカビゴンへの抑止力。
一致技が無効属性ありな上にSも低いため隙が大きいが、その隙をカバーできれば強いか。

  • 構築例
    • あにぜっとさん:「GBA構築」,『粛清の凍土』,(2013.4.22)


■鉢巻なし

鉢巻持ちがいない分の決定力を何で補うのかを考える必要があり、そのコンセプトを構築全体で一貫させやすい。
拘った攻撃を起点にされたり一貫を消されたりといったシーンがなく、柔軟性が高い。
下記の構築例のほか、鉢巻なしのテッカニン入りや受け構築等も考えられる。