【GBA】カビゴンとメタグロスの相性関係の変遷

GBAシングル環境においてトップクラスの性能を持つカビゴンメタグロス
この2体の対面における相性はタイプ上ではメタグロスが有利に見えるが、現在は様々な型の開拓によって互いに不安定なものとなっている。
この2体の相性関係の変遷について、その当時の環境・それぞれの型の開拓を踏まえながら個人的な認識を書いていきたい。
※環境当時の情勢には疎いので、間違い等がありましたらご指摘下さい。

■環境当時

まず、環境当時の型として基本だったものが、

  • カビゴン@カゴのみor食べ残し 恩返し/大文字/鈍い/眠る
  • メタグロス@ラムのみ コメットパンチ/地震/岩雪崩or雷パンチ/大爆発

であったと思われる。

カビゴン - SEKIEIGYM
メタグロス - SEKIEIGYM

GBAbotによると、メタグロス
"N技に耐性がある霊岩鋼全てに自然に打点を持てるので大爆発を通しやすく、最低限1-1交換出来る爆弾としての用途が安定する。
裏択の拘り型も非常に強力だ。"

とのことで、環境当時の鉢巻メタグロスはあくまでも裏択としての認識が強かった。
その理由の一つは、鉢巻メタグロスエアームド突破性能などが過小評価されていたためだと考えている(後述)。
また、別の側面として環境当時はXD乱数が確立される前であったことから理想値の金属音サンダーが実質的に存在せず、サンダーは厳選産しか存在していなかったため、鈍い眠るカビゴンの詰ませ性能が現在よりも相対的に高い。

ということで、環境当時のカビゴンメタグロスの相性関係は、

というサイクル戦としての要素が大きかったと思われる。

また、従来の鉢巻メタグロス入りの構築としてはビーンさんのサンダース+メタグロスが有名(しゃわさんの2010年の記事)。


■2013年春:拘り鉢巻メタグロスの台頭

環境当時から時が経つこと約7年後、鉢巻メタグロスの突破性能が明らかにされ、カビゴン+エアームドなどの並びを突破できるようになった。
シンさんのバナグロスサンダーが代表的で、これ以降は鉢巻持ちのメタグロスもそれまで以上にメジャーな型となる。


■2013年冬~2014年初頭:カビゴンスイクン vs サンダースメタグロス

しゃわさんによって「残飯カビゴン+リフレクタースイクン」で「願い事サンダース+鉢巻メタグロス」を凌ぐ方法が明らかにされる。

このあたりまでは、カウンターカビゴンはまだ裏択という認識が強かった。


■2014年初頭~春:カウンターカビゴンの台頭

2014年初頭頃から本格的にカウンターカビゴンが使われ始め、メタグロス側も安易に攻撃しにくくなった。
また、別の側面としてこの頃XD乱数が確立され、従来ほとんど考慮されていなかった金属音サンダーも本格的に対戦環境に参入。
これまではカビゴンが1体いれば対サンダーはほぼ問題なかったが、カビゴンの対サンダー性能も不安定なものとなった。
鉢巻メタグロスや金属音サンダーといった受けることが難しいキャラが台頭し、高速化したゲームスピードに付いていくようにカウンターカビゴンもメジャーな型となった。



■2014年夏~2015年初頭:双方の型の開拓

カウンターカビゴンに対抗すべく、メタグロスの型も多様化していった。
鉢巻持ちがメジャーではありつつも、爆裂パンチ持ちの鉢巻型・リフレクター型・威張る自己暗示型などが散発的に使用された。
メタグロスミラーで柔軟に動ける拘らないメタグロスが注目され始めたのもこの頃である。
カビゴン側も、カウンター型に強いゲンガーに対抗できるシャドーボール持ちが、ラムのみ・カウンターと両立しながら使用されることもあった(他には欠伸型なども)。



■2015年~:鉢巻メタグロスへのメタ

別の側面として、鉢巻メタグロスを起点にする身代わり持ちという方針もこの頃から考えられ始めた(テッカダースやいばみがハピナス構築は従来のものから発展した)。



■2015年~2016年:メタグロスカビゴン対面で即大爆発選択

2015年~2016年においてはカビゴンメタグロスの型の大きな部分での進展はなかったように思うが、
鉢巻メタグロスの大爆発は鈍いを1回積んだカビゴンや相手のメタグロスなどを1発で倒せるため、
メタグロスカビゴン対面で即大爆発選択」という立ち回りが、カウンターカビゴンもケアした動きとして浸透した気がする。
(メタグロス側はカビゴンの交代も考慮して、裏にはカビゴン決定力を控えさせておく。)

別の側面として、鉢巻メタグロスの過負荷突破を克服するカウンターエアームドも2016年秋に登場した。
また、カビゴンvsメタグロスの文脈には直接的な関係はないが、自爆持ちのカビゴンもより本格的に考察され始めた。


■2017年春~:地震カビゴンの流行

これまでは散発的に使用される程度であった地震持ちカビゴンであるが、メタグロスや岩への打点としての有用性が見直され使用率が増加。
メタグロス側はカビゴンへの交代際のリスクも大きくなった。


■2017年夏:守るカビゴン

プラスルさん考案(?)の型。古くは第2世代でも使用されていたらしい守る持ち。
欠伸との両立ではない単発守る持ちで、(カウンター)カビゴンを大爆発で処理する動きに待ったをかける型として登場した。
これにより、カウンター択も考慮するとメタグロス側の行動はより不安定なものとなった。



■2017年夏~現在:メタグロスの型の多様化

鉢巻メタグロスは非常に性能が高いキャラではあるのだが、ここ1~2年程度で登場した逆風となる要素として、

といったものが挙げられる。
これらへの対抗策として、ラムのみや先制の爪持ちの使用率が増加してきているというのが現状である。