【GBA】第9回くどオフ使用構築:カビラグゲンガー

1192さん主催の第9回くどオフで使用したラティあり後期シングル構築です。
結果は5勝0敗で予選1位抜け、決勝トーナメント2勝1敗で準優勝でした。

【構築】

カビゴン@食べ残し/免疫
意地 257-155-113-76-131-54
のしかかり/雷/カウンター/自爆

ヘルガー@オボンのみ/貰い火
臆病 151-*-71-160-102-161
大文字/噛み砕く/追い打ち/鬼火

ライコウ@クラボのみ/プレッシャー
臆病 167-*-98-163-120-183
10万ボルト/めざ氷/リフレクター/瞑想

ヘラクロス@拘り鉢巻/根性
意地 167-178-95-*-133-123 (個体値:31-31-30-15-30-31)
メガホーン/瓦割り/岩雪崩/めざ霊

ゲンガー@ラムのみ/浮遊
臆病 151-*-97-150-95-178
サイコキネシス/冷凍パンチ/鬼火/道連れ

ラグラージ@カムラのみ/激流
臆病 206-*-112-105-110-123
波乗り/がむしゃら/身代わり/吠える


以下解説。


概要


2020年に『ポケモンコロシアム』の乱数調整が易化し、個人的にもスイクンライコウの乱数調整を成功させることができた。
そこで、これまで第3世代シングルではスイクンライコウ入りの構築を組んだ経験もほとんどなかったため、今回はライコウを使用してみることにした。

第3世代シングルのライコウは、サンダー・ゲンガー・水などに強い要素として採用される。
同じく純電気であるサンダースと比較すると、ライコウはサポート技が少ない代わりに数値の高さと瞑想の習得によって、サポートだけではなくエースとしての活躍も期待できるという特徴を持っている。
サンダースほどではないが素早さも高く、リフレクターを利用した緩いサイクル+展開、電磁波絡みの展開、後発から瞑想での詰め、眠る持ちの受け、みがまも、いばみがなど、構築の要請に応じた幅広い役割をこなすことができる。
今回は最初のライコウ入り構築ということで、まずはスタンダードな形を目指した。

ライコウからスタートし、攻防共に相性が良いヘラクロスを相方に据える。
この2体だけでは相手のカビゴンメタグロスへの立ち回りが不安定になるため、これらに対する択を増やすことができ、岩電気耐性なども優秀なラグラージ
続いて4,5体目には、対特殊・対物理のバランスをそれぞれ取ってくれるカビゴンとゲンガー。
全体的に単体性能が高いポケモンが揃ったが、ここまでで重いヌケニンや鬼火持ち絡みの並びに強く、受け構築を崩す一端となりうるヘルガーを最後に採用して完成とした。
結果的には蓋さんのカビヘル+ヘラナンスと5体被りで、ソーナンスラグラージという形となった。

個別解説

※ダメージ計算は特記しない限り命中率・急所・追加効果等を非考慮

カビゴン (選出回数:6回/8戦 勝率:5/6)

  • 火力
    • 156-96ヘラクロスをのしかかりで2発 [156]79~93
    • 197-106サンダーをのしかかりで3発 [197]71~84
    • 205-152までのスイクンの身代わりをのしかかりで確定破壊 [205]51~60
    • 177-85プテラの身代わりをのしかかりで確定破壊 [177]44~52

  • 耐久
    • 194ヘラクロスの鉢巻瓦割りを97.4%で耐える [257]219~258
    • 205メタグロスの鉢巻コメットパンチ+194サンダーの10万ボルトを食べ残し込みで高確率で耐える [257+16]232~275
    • 194サンダーの10万ボルトを食べ残し×2込みで3耐え [257+32]79~94


対特殊の汎用ポケモン。1:1交換性能が高いカウンター自爆型で採用した。
サブ技の雷は、主に雨オムスターエアームドギャラドスを見て選択。
この構築には水耐性持ち・ハピナスレジアイスが入っていないため、カビゴンのサブ技でオムスターを止める必要がある。
雷は他の技に比べて対ソーナンス性能も少し高く、ハピエア霊選出をカビゴン+ヘルガーで崩せるようにもなる。
※卵産みハピナスは、鈍いがなくてものしかかり麻痺で突破可能。
 カビゴンにも麻痺が入ってしまった場合は上を取れなくなるものの、凍結の負け筋がなくなるのは利点。

配分は、鉢巻ヘラクロスの瓦割りに対して行動保証が付く物理耐久を確保した上で、残りはAに振っている。
カウンターカビゴン全般は、物理攻撃を耐えさえすればカウンターで対面勝ちできることも多く、物理耐久をある程度まで伸ばす価値が高い。
少し耐久に振ったヘラクロスやより硬いスイクンの身代わりを意識して物理耐久を削ってさらにAに割くか、
こちらの記事のような鈍い+カウンター型とするのも選択肢になる。
※2023/10/13 追記
A=xカビゴンののしかかりは、B=xスイクンの身代わり(HP51)を約80%で割れて、H=xヘラクロス(B96)をちょうど2発で倒せる(目安)。

持ち物は、周りに有力な食べ残し持ちも入らなかったことから、カビゴンに食べ残しを渡した。
眠らない食べ残しカビゴンは鬼火への耐性がなくなるため、後続で厚くする必要がある。


ヘルガー (選出回数:2回/8戦 勝率:2/2)

  • 火力
    • 165-111サンダーを大文字でオボン込みで2発 [165+30]99~117
    • 167-134ヘラクロスを大文字で87.2%で1発 [167]164~194
    • 187-244レジアイスを大文字で95%で2発 [187]91~108
    • 147-200サマヨールを噛み砕くで2発 [147]76~90

  • 耐久
    • 182ゲンガーの10万ボルトを99.7%で2耐え [151]64~76
    • 151ゲンガーの10万ボルトをオボン込みで94.5%で3耐え [151+30]53~63
    • 146サーナイトの(+1)10万ボルトをオボン込みで99.7%で2耐え [151+30]77~91
    • 194(193)サンダーの雷を92.3%(97.4%)で耐える [151]130~153(128~151)
    • 121ミロカロス(スターミー)の波乗りを97.4%で耐える [151]129~152

  • 素早さ
    • 最速


このブログでは、こちらの記事のカビヘル構築以来およそ8年半ぶりの登場。当時はラティなしルールだった。
鬼火持ち(主にゲンガー・サマヨール・ファイヤー・サーナイト)とヌケニンに強い要素として採用した。
ヘラクロスや眠らない食べ残しカビゴンなどと相性が良く、メタグロスヘラクロス・サンダーと対面から撃ち合える。

技構成は、メイン技の大文字・役割対象を確実に削る追い打ちは確定。
噛み砕くは一貫性が高い打点であり、対CS振りゲンガー・ナイトヘッドor地球投げサマヨール・ファイヤー・瞑想サーナイトで必要になる。
鬼火は受け構築のハピナスに対しては刺さりにくいものの、受け構築以外に選出する場合に一貫しやすい。
他の選択肢としては、めざ水(ヘルガーミラー含む炎・サイドン)、めざ草(ラグラージサイドン)、めざ氷(ボーマンダ)、起死回生(カビゴンハピナス)などが挙げられる。

配分はほぼ臆病CS振りであるが、少しだけ耐久に振ることで役割が安定しやすくなる(上記の計算結果を参照)。
持ち物のオボンのみも同様で、主に対ゲンガーが安定しやすくなる。

ゲンガー側としてもヘルガーへの対抗手段を用意している場合もあり、ヘルガーに対ゲンガーを一任することは避けたいが、
ゲンガーに対してある程度の圧力を掛けられる存在ではある。


ライコウ (選出回数:0回/8戦 勝率:-)

  • 火力
    • 171-101ボーマンダをめざ氷で1発 [171]173~204
    • 167-104までのガラガラをめざ氷で2発 [167]85~100
    • 155-115ヘラクロスを10万ボルトで99.4%で2発 [155]77~91
    • 257-135までのカビゴンを(+1)10万ボルトで食べ残し込みで3発 [257+32]97~115
    • 255-156カビゴンを(+1)10万ボルトで3発 [255]85~100

  • 耐久
    • 187メタグロス地震を92.3%で耐える(リフレクター下で94.6%で2耐え) [167]144~170(73~86)
    • 178カビゴンののしかかりをリフレクター下で3耐え [167]44~52

  • 素早さ
    • 最速


構築のスタートとして採用したポケモンであるが、今回のオフでは選出できなかった。
カビゴンメタグロスを筆頭とした対物理のリフレクターと、カビゴンの突破に寄与でき対金属音サンダーをこなしやすくなる瞑想は、ライコウ自身の単体性能を無理なく引き上げられる技であり、この2つを持たせた型とした。

リフレクター瞑想ライコウは、同型のラティアスラティオスに近い役割を持っている。
ラティアスラティオスと比較すると、耐性が減った代わりに一致技が鋼(特にメタグロス)に通るという特徴がある。
ライコウをラティの互換として捉える場合、バシャーモキノガッサニョロボンオムスター・ルンパッパ等の全抜きを狙う相手への耐性がなくなるため、
展開阻止役orストッパーを別に用意する、全体で釘付けする、先に展開する、ライコウ自身に電磁波や吠えるを持たせる、などを意識したい。
また、ライコウメタグロスのコメットパンチと地震への耐性がラティと真逆になる。
したがって、ラティ+メタグロスのような相性補完をライコウで実現するには、メタグロスではなく地震への耐性を持つヘラクロスなどが適任となる。

配分はほぼ臆病CS振りであるが、陽気メタグロス地震を見て若干物理耐久に振った。
持ち物は、電磁波やカビゴンののしかかり麻痺をケアできるクラボのみ。


ヘラクロス (選出回数:2回/8戦 勝率:2/2)


ライコウと相性が良く、高い物理決定力を持っているポケモン
構築全体として緩いサイクルも想定しているため、カムラ型ではなく拘り鉢巻型で採用することにした。
4つ目の技は、ヘルガーライコウと組んではいるものの、ヘラクロス自身もゲンガーに厚くしたいと思いめざ霊を搭載。

配分は、HP振りメタグロスをめざ炎で2発に照準を合わせたラティオスサイコキネシスを耐えるラインまで特殊耐久を引き上げ(いわゆる「ノイ棒」と称される特殊耐久振り)、S123確保(準速メタグロス+1かつ、みががむラグラージと同速勝負ができる)、残りをAとした。
構築にメタグロスハピナスが入っていないため、カビゴン以外にもラティアスラティオスと撃ち合えるポケモンを増やしておきたく、ノイ棒配分となった。
このラインの特殊耐久を確保すると、副産物として167ライコウの10万ボルトを2耐え、121ミロカロスの波乗り(121レジアイスの冷凍ビーム)を中確率で3耐えも可能になる。
(D実数値を134とすると後者の乱数や控えめサンダーのヤタピ雷の乱数が動くが、A実数値を優先することにした。)


ゲンガー (選出回数:6回/8戦 勝率:5/6)

  • 素早さ
    • 最速


こちらの記事と同じ型を採用した(持ち物がクラボのみ→ラムのみ)。
解説内容も上記の記事とほぼ同じであるが、改めて記載する。

技構成は、格闘とゲンガーへの打点としてサイコキネシス、ラティマンダサンダーへの打点として冷凍パンチ、物理全般への牽制として鬼火を入れる。
ここまでで電気技がないため、水・鋼・ヘルガーを4枠目の技もしくは周りでケアする必要がある。
対水についてはカビゴンライコウヘラクロスが入っているため概ね問題なく、対鋼(特にメタグロス)とヘルガー技として道連れが綺麗に当てはまる。※道連れは交代際追い打ちにも発動する。
持ち物は、草タイプの催眠技・サンダーギャラドスハピナスレジロックの電磁波・フォレトスの電磁砲・カビゴンの雷などの麻痺・ハピナスジュカインなどの威張るを1回ケアできるラムのみ。


ラグラージ (選出回数:8回/8戦 勝率:7/8)

  • 火力
    • 161-136サンダースの身代わりを波乗りで確定破壊 [161]43~51
    • 207-111ラグラージの身代わりを波乗りで確定破壊 [207]51~61

  • 耐久
    • 194ヘラクロスの鉢巻メガホーンを97.4%で耐える [206]176~208
    • 205ボーマンダの鉢巻捨て身タックルを耐えて身代わりを貼れる [206]124~146
    • 172バシャーモの起死回生を耐える [206]174~205
    • 178までのサンダーのめざ草を耐える [206]173~204

  • 素早さ
    • 最速


こちらの記事と同じHP振りのみががむ型を採用した。
ヘラクロスボーマンダに対面から突っ張れて、1:1交換性能が高く、数回程度ならサイクルを回せる柔軟性も良い。
展開阻止の吠えるを自然に採用できる点も相変わらず評価ポイント。

攻撃技が波乗り+がむしゃらであるため水(特に自己再生ミロカロス・スターミー)への打点が弱いが、やはりカビゴンライコウヘラクロスが入っているため概ね問題ないだろう。
また、みががむ型は受けを崩す性能は低いが、ラグラージを見せている時点でハピナス+エアームドorフォレトス+岩選出をある程度は牽制できるかもしれない。

対戦結果


■予選

  • jemさん ○

カビゴン ギャラドス ハガネール メタグロス ゲンガー ラグラージ
→ カビゴン ゲンガー ラグラージ | poe:ゲンガー ラグラージ (カビゴン)

  • ナベリアンさん ○

カビゴン メタグロス カイリキー サンダー ゲンガー スイクン
→ スイクン カビゴン サンダー | poe:ゲンガー カビゴン ラグラージ

  • エギナさん ○

ギャラドス カビゴン ラグラージ メタグロス ライコウ ゲンガー
→ ギャラドス ラグラージ メタグロス | poe:ゲンガー ラグラージ カビゴン

  • てるるさん ○

マルノーム ウソッキー エーフィ ハガネール ミロカロス サワムラー
→ マルノーム エーフィ ミロカロス | poe:ゲンガー ラグラージ カビゴン

  • Hopeさん ○

フライゴン ファイヤー レジロック レジアイス ラティアス ヌケニン
→ ラティアス レジロック ヌケニン | poe:ヘラクロス ラグラージ ヘルガー


■決勝トーナメント

  • 桂馬さん ○

カビゴン メタグロス ファイヤー ヘラクロス サンダース ゲンガー
→ ファイヤー カビゴン メタグロス | poe:ヘルガー ラグラージ ヘラクロス

  • かりんとーさん ○

カビゴン メタグロス サンダー ライコウ レジロック キノガッサ
→ カビゴン サンダー ライコウ | poe:ラグラージ カビゴン ゲンガー

  • yasuさん ×

カビゴン メタグロス スイクン ヘラクロス サンダース ギャラドス
→ スイクン カビゴン ギャラドス | poe:ゲンガー カビゴン ラグラージ

感想


振り返ってみると、選出はカビラグゲンガー(6試合)とヘララグヘルガー(2試合)の2通りしかしていませんでした。
ライコウは今回のオフでは選出できませんでしたが、カビゴンヘルガーを選出しにくい構築に対しては出番があるのかもしれません。
決勝は、ラグラージが最初にスイクンに先制した時点で、スイクンがそれなり以上に物理耐久に振っていることは予想できたため、
次のターンにカビゴンに交代したのがやはり反省点でしょうか。
また、最後にゲンガーとカビゴンの1対1になった際、冷凍パンチの凍結を狙わなかったのも明確に良くなかったです。
このような細かいミスはありましたが、決勝まで全勝で進むことができたのは良かったです。

主催の1192さん、参加者の皆さん、この記事を読んで下さった方、ありがとうございました。