【前期GBA】個別考察:瞑想エスパータイプ・痛み分けサマヨールについて

※第3世代前期シングルの詳細についてはこちらの記事をご参照下さい。


瞑想エスパータイプについて


第3世代前期シングルの構築を組む上で解決すべき課題の一つとして、「レジアイス+ミロカロスの突破」が挙げられる。
この並びを突破する手段には、拘り鉢巻ヘラクロスorラグラージ絶対零度トドゼルガ・鈍いレジスチル・条件付きで毒々守るメタグロスアイアンテールライボルト…などが存在するが、瞑想エスパータイプも崩しの一端を担うことができる。
今回は、瞑想エスパータイプ(フーディンサーナイトブーピッグ)のそれぞれの特徴と型サンプルについて記載する。

フーディン

瞑想エスパーの中で最上位に位置するポケモン
サーナイトブーピッグと比較すると、耐久が低い代わりに素早さと火力が高いため、
この環境で受けることが難しいボーマンダヘラクロス・ケッキングを上から叩くことができ、自身も受けられにくいという強さを持っている。

サブ技は、メタグロスを筆頭とした鋼タイプへの打点として炎技が有力。
また、積み合いに強くなり起点作成技としても使えるアンコール、ソーナンスを瞑想の起点にできるなりきりなども習得でき、
サイコキネシス+瞑想+他2枠の技選択によって少し異なる運用が可能になる。
※ただし、前期環境ではアンコールと炎のパンチの両立ができないため、最速を維持するか、最速を切りながらめざ炎で鋼タイプへの打点を確保するかの選択を迫られることになる。
※最速のアンコールフーディンは、フーディンミラー最強の反面炎技を持つことができない、ということである。

持ち物はラムのみを持つことが多く、次点で曲がったスプーンを持たせると控えめのサイコキネシスでAD振りヘラクロス、控えめC+1ランクのサイコキネシスで無振りボーマンダを確定で落とせるようになる。

【型サンプル】

フーディン@ラムのみ/シンクロ
臆病 131-*-65-187-105-189 (H4,C252,S252)
サイコキネシス/炎のパンチorアンコール/瞑想/自己再生orなりきり

☆アンコールと炎技を両立する場合

フーディン@ラムのみ/シンクロ
控えめ 131-*-66-204-106-171 (H4,B4,C248,D4,S248 個体値:31-2-31-30-31-30)
サイコキネシス/めざ炎/瞑想/アンコール


サーナイト

特性のトレースと豊富な変化技が特徴的なポケモン
特筆すべきはトレースで、第3世代の影踏みはお互いに交代ができなくなってしまうため、
サーナイトソーナンスを瞑想の起点にできる(=ソーナンスへの選出圧力がある)という性質を持っている。

技構成はサイコキネシス・めざ炎・瞑想までは多くの型で採用し、4枠目の選択肢には封印・鬼火・リフレクター・道連れ・眠るなどが挙げられる。
オボン持ちの封印型は、サイコキネシス+めざ炎+瞑想のエスパーミラーに強そうで最近注目している。
下記に掲載している型は、フーディンが炎のパンチ(=アンコール非所持)の場合でも、

T1:フーディン瞑想 サーナイト封印
T2:フーディン炎のパンチ サーナイト瞑想
T3:フーディン炎のパンチ サーナイト瞑想 オボン発動
T4~T5:フーディン炎のパンチ サーナイトめざ炎

の流れで急所・追加効果発動率込みで対面限定かつ5割程度ながら勝てる。
また、HC振りのねむカゴレジアイスとの対面で勝つためにもオボンのみが必要になる。
以上の理由からラムのみが余るが、ラム持ちで最上位であるフーディンソーナンスと相性が良い訳ではないので、次点のラム持ちを入れることになる。
瞑想を1回積めばD振りヘラクロスサイコキネシスで1発で倒せるが、Sに振っているヘラクロスには上から倒されてしまう点に注意。

【型サンプル】

サーナイト@オボンのみ/トレース
控えめ 167-*-86-187-136-114 (H188,B4,C200,D4,S112 個体値:31-2-31-30-31-30)
サイコキネシス/めざ炎/瞑想/封印



ブーピッグ

前期環境で「怪しい光+身代わり」を習得できる唯一のポケモン
特性の厚い脂肪と高い特殊耐久による身代わりを組み合わせることで、レジアイスミロカロスのどちらにも身代わりを残して瞑想の起点とすることができる。
フーディンサーナイトよりもレジアイスの大爆発を手軽に対策できるのも特徴。
(フーディンはアンコールをちらつかせて大爆発を誘って後続で受ける立ち回り、サーナイトは鬼火orリフレクターが必要。)
他の2体に比べると火力は低く、めざ炎を搭載したとしてもメタグロスの突破には苦労する。
このため、メタグロス入りに選出したい場合は麻痺撒き+あやみが瞑想、もしくはあやみがサイコウェーブも実用に耐えるのかもしれない。
なお、前期環境のブーピッグは神通力と身代わりの両立が不可で少し惜しい。

【型サンプル】

ブーピッグ@食べ残し/厚い脂肪
穏やか 177-*-85-110-176-113 (H172,D236,S100)
サイコキネシス/怪しい光/瞑想/身代わり


痛み分けサマヨールについて


※2023/6/26 追記
ムウマが解禁されていない前期環境のサマヨールは「いたみわけ」を習得できませんでした。


サマヨール@食べ残し/プレッシャー
腕白 147-91-200-*-150-45 (H252,A4,B252)
シャドーボール/鬼火/痛み分け/眠る


元々この型は、後期シングル用としてしゃわさんによって考案されたものである。
プレッシャーによりメガホーンのPPが8になるため、痛み分けと眠るを駆使しながら現実的な確率で鉢巻ヘラクロスメガホーンのPPを枯らすことができる。
※詳細はこちらの記事を参照。

前期シングルのヘラクロス入りへの新たな勝ち筋を模索中にあって、ここから着想を得てこの型のサマヨールを最近使用している。
前期シングルにおいては鉢巻ケッキングのノーマル技・鉢巻ボーマンダの捨て身タックルの一貫を消すことができる点も良く、ケッキングに強くなり後続負担にもなる鬼火も原案通り採用。
ヘラクロス@拘り鉢巻+ミロカロス@何か+サマヨール@食べ残し、の選出が基本。
実際にヘラクロスを相手にして、メガホーンのPPを枯らすことはできたが、同時に選出されるフーディンの脅威をケアしきるのが大変かもしれないと思った。
総合的に、ヘラクロス入りへのカードとしては悪くない性能か。

サマヨールとは関係ない参考:対ヘラクロスボーマンダギャラドスとした場合のヘラクロス入りミラーの対戦ログ