【剣盾シングル】S4使用構築:まんぷくおこうエルフーンカビゴン

ランクバトルS4で使用していたシングル構築です。
構築は6枠目を入れ替えながらシーズン通して大体同じ形で、順位は序盤11位後半142位最終373位
※HOME公開後追記:最終レート2002

【構築】

エルフーン@満腹お香/悪戯心
図太い 167-*-132-97-113-136
ムーンフォース/がむしゃら/身代わり/すり替え

カビゴン@フィラのみ/食いしん坊 ※キョダイ個体
意地 236-178-116-*-131-51
捨て身タックル/アイアンヘッド/炎のパンチ/鈍い

ドラパルト@ラムのみ/すり抜け
陽気 183-172-96-*-96-191
ドラゴンアロー/ゴーストダイブ/鋼の翼/竜の舞

ラプラス@突撃チョッキ/貯水 ※キョダイ個体
控えめ 223-94-113-143-116-89
泡沫のアリア/フリーズドライ/絶対零度/氷の礫

ギルガルド@気合の襷/バトルスイッチ
意地 135-112-161-*-160-112 → 135-211-71-*-70-112
アイアンヘッド/聖なる剣/影打ち/剣の舞

トゲキッス@食べ残し/天の恵み
図太い 177-*-143-141-136-132
エアスラッシュ/電磁波/悪巧み/身代わり

エルフーンカビゴンラプラスはそれぞれ対象のミントを使用


以下解説。


概要


鮎風さん、塩麹さんが昨シーズン使用していた後攻の尻尾エルフーン+鈍いカビゴンの並びを参考に組み始めた。

後攻の尻尾(満腹お香)+すり替え(トリック)は、相手の決定力(珠ダイジェット持ちなど)に対して決まると壁と電磁波を同時に実行したかのような効用がある。
電磁波と違って外す恐れがなく、地面や電気にも通り一度すり替えれば効果が永続する点も嬉しい。
※満腹お香は後攻の尻尾と効果は同じだが、こちらの方が知名度が低く効果の誤認を狙えるかもしれないと思い採用した。

従来の後攻の尻尾すり替え+鈍いカビゴン構築の組み方としては、

となり、今シーズンから解禁されたキョダイラプラスガオガエンアシレーヌ等への対応も考えながら組むことになる。

裏エースはキョダイラプラスで簡単に止まらないようにすり抜けドラパルトとし、襷ギルガルドダイマックス依存度が低く対面性能が高いので採用。
ここまでで受け構築・ガオガエンカバルドンが非常に重いので、これらに対応でき腐りにくいキョダイラプラスが自然に入る。
キョダイラプラスは通常時は絶対零度フリーズドライで受けに強く、ダイマックス時はキョダイセンリツで対面性能を引き上げられるという性質を持っており、
逆に言うとダイマックスを切らされると容易に受けられてしまうため(珠持ちならそうでもないのかもしれないが)、最後の1体も受けに厚くしたいと考えた。
ガオガエンや状態異常絡みの並びもまだ重く、最終的に色々と誤魔化せる食べ残し身代わりトゲキッスに落ち着いた。
(まとわりつく+呪い@バンジのみ のミミッキュを採用しようと思ったら、剣盾ではまとわりつくが没収されていて残念。)

この6体の形で決定力不足を感じたことはないが、ドラパルト・ラプラストゲキッスに命の珠や弱点保険を持たせるのもまた良いかもしれない。

個別解説


エルフーン


お香すり替え要員。
初手から出して身代わりで様子を見たり、後発でクッションにしたりしながらお香すり替えで起点を作る。
似たような型のオーロンゲと比較して、エルフーンはやどみがの択も強いためすり抜けドラパルトが突っ張ってきやすく、その際にすり替えを決められることが多い。
キョダイラプラスの影響でドラパルトの特性がすり抜けばかりになっている点もポイント。
また、身代わりがダイマックス枯らしとして有用で状態異常持ちやロトムなどにも戦いやすい、みががむで1:1交換に近い決定力を発揮することができる、フェアリー技で即死しない、素のSが高い、鬼火に弱くない、などもエルフーンの利点になる。
逆に、オーロンゲが馬鹿力で打点を持てるバンギラス、悪技や炎のパンチで打点を持てるギルガルドには弱くなる。
(バンギラスは悪戯心すり替えが通らず後攻のまま動かなければならないため窮屈で、ギルガルドはがむしゃらが通らずお香すり替えの効果もやや薄め。)
また、他の悪タイプでは特にガオガエンに対しては、ムーンフォースが等倍な上に鬼火・捨て台詞・蜻蛉返り等で好き放題に動かれるため、選出しない方が良い。


カビゴン

  • 意地AB振り
  • 呪いダメージ2回でフィラのみが発動するようH2n


キョダイマックスが解禁されて以降、相変わらず性能が高いポケモン
昨シーズン終盤~今シーズン前半頃はカビゴンへのマークが厳しく動きにくかったが、最近はやや動きやすくなっていた気がする。
お香を渡して上から鈍いを積む動きはやはり強い。
型は範囲が広い3ウェポン型とした。リサイクル型も強いと思うものの、範囲を犠牲にする点が難しく感じた。
この構築ではカビゴンの被弾回数を少なくしたい関係上カビゴンを後出しすることは少ないが、影打ちやゴーストダイブなどに合わせることはよくある。


ドラパルト

  • 準速スカーフウオノラゴン(パッチラゴン)+1


すり抜けによってキョダイラプラスに不利を取らない決定力。
当初は珠ダイジェット持ちで採用していたが、欠伸カビゴンに強く出られ一拍置けるラム竜舞型とした。
身代わり竜舞は、鋼技を持てない関係上対フェアリーが厳しくなるためこの形。
配分は、エルフーンが起点になってしまう竜舞バンギラスの上を取りたく、そこから少し色を付けてSを191まで伸ばした。
すり抜けドラパルトの採用自体は良かったと思うが、型はより噛み合うものがあるかもしれない。


ラプラス

  • 168エースバーンの飛び膝蹴り+不意打ちを耐える [223]185~221
  • 168エースバーンの珠飛び膝蹴りを14/16で耐える [223]190~226
  • S4振りブラッキー+3、4振りアーマーガア+1


今シーズンからキョダイマックスが解禁され、随所に影響を与えているポケモン
この構築ではラプラスを選出してもダイマックスを切らない対戦が割とあり、その際に軽くサイクルを回せるチョッキ型とした。
それに伴って電気技ではなく氷の礫を持たせて非ダイマックス時の対面性能を引き上げた。
これによってラプラスミラーには弱くなってしまうものの、相手のラプラスは後続で対処できる。
配分は、シーズン序盤はCS振りで使用していたところ、対エースバーンが重すぎることを受けて耐久に寄せた。
当たったことはないが、準速ドサイドンを意識するのであればS93を確保する必要がある(GBAっぽい)。


ギルガルド

  • 意地AS振り


ダイマックスを切らずに性能が高いポケモン
CS振りの型はシャドーボールを自然に採用できることからギルガルドミラーが緩和され打ち合える範囲も広くはなるのだが、
鈍いカビゴン・(タラプ)アーマーガア・ナットレイに詰まされる場面が増えてしまうため、この3体への遂行を重視して剣舞+聖剣型で採用した。
S振りのアーマーガアには上から挑発を打たれてしまうため遂行できないが、S振り個体は逆に耐久が薄いためカビゴンの鈍い+ダイバーンで押し切ることができる。


トゲキッス

  • 準速、H16n+1、残りB


対受け構築の補強。
この枠は呪い痛み分けミミッキュゴチルゼル・鉢巻ヒヒダルマなども試していたが、腐りにくく対受け構築以外でも選出画面での圧力が強いトゲキッスに落ち着いた。
対受け構築として登用するトゲキッスはラムのみか身代わりを持たせておきたい。
あまり選出はしていないが、選出した対戦では期待通りの活躍をしてくれた。

選出・立ち回り


初手でダイマックスする構築ではなく、いずれの選出でも中盤~後半にダイマックスして試合を決めることが多い。

体感の選出率:エルフーンカビゴンギルガルドラプラス>ドラパルト>トゲキッス
体感のダイマックス率:カビゴンラプラス>ドラパルト>ギルガルド

基本選出。迷ったらこの形で選出する(初手ギルガルドのパターンもあり)。
エルフーンであわよくば1:1交換を狙いながらお香を渡し、鈍いカビゴンの起点にする。
キョダイカビゴンで暴れた後、ラストは襷ギルガルドで〆る。

エースバーン・ガオガエンアシレーヌカバルドン・高耐久水入りなどにはラプラスを選出したい。
ラプラスが不利な対面では一度エルフーンをクッションにする。
お香を渡した相手に上からキョダイセンリツをして、ダイマックス初ターンのダメージを抑える動きが良い。
ダイマックスはラプラスではなく後続に切ることも多い。

ミミッキュに薄いが、たまにやることがある対面寄りの選出。
初手にラプラスorギルガルドを出し、これらが対面で負けてしまう相手でも後続の圏内に入っていればOK。
最終的にダイマックスドラパルトを通すことを狙う。
トゲキッスを選出に絡めても良いのかもしれない。

受け構築への選出。バンギラスが入っていたらギルガルドを出しておきたい。

感想


今シーズンは、シーズンを通してほぼ3桁台の順位をキープできていた部分が個人的に良かった。
構築全体として命中不安技が少なく、メインの勝ち筋は全て命中100%技で固められた点が安定させられた一つの要因かと思う。
2桁台にも序盤は到達できたものの後半以降は届かず、まだ一歩及ばないなとも感じた。
来シーズン以降もそれなりに取り組んでいきたい。

【参考】


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