【GBA】スキルスワップハピナスvsみがまも瞑想スイクンの勝率計算

第3世代シングルのスキルスワップハピナスは、かつてサナギさんによって考案され、
スキルスワップが身代わりを貫通する&プレッシャーを奪えることから「身代わり+守る+瞑想」型のスイクンに勝ちうる型として一部で知られている。
※詳細はこちらの記事を参照。
この型のハピナスを上記の型のスイクンに後出しした際、実際どれくらいの勝率を取れるのかなと思い、当記事を書くに至った。



想定


スイクン@食べ残し/プレッシャー
臆病or図太い HP205およびC111固定、S105以上
波乗り/瞑想/身代わり/守る

ハピナス@先制の爪/自然回復
穏やか 330-*-61-*-187-94
地球投げ/電磁波/スキルスワップ/卵産み

上記の型のハピナススイクンに後出しし、1対1の勝率を計算する。

  • スイクンが身代わりを張るターンに先制の爪電磁波を入れることができるか
  • スイクンの12回の波乗りを急所率込みで凌げるか

の2点が勝率に大きく関わるポイントになる。

ハピナスの配分は一例で、Sを落としてDに回すとハピナス側の勝率が若干高くなる。
スイクンの守るが吠えるになっている場合は、完全タイマンではスイクン側の勝率が若干低くなる。


スイクンハピナスのPPの関係は、

となる。
PPの総数ではハピナスが上回っているが、地球投げを先に枯らされてしまうと突破不可能になり、悪あがき対決になると食べ残しがない分ハピナスが負ける。
このため、ハピナス側はスイクンが守るターンに電磁波を選択して地球投げのPPを適度に保つ立ち回りが必要になる場合がある(後述)。
もちろんこれは単なる1対1の勝敗の話でしかないため、仮にそのような長期戦になったとしても、ハピナス側は波乗りのPPさえ枯らせば後続で倒せるようになっているのであればより良い。

両者の立ち回りと流れ


スイクンの立ち回り

ハピナスの後出しに対して身代わりを張り、守るを挟みつつ瞑想を6積みしたら波乗りを連打する。
身代わりが割られたら、再度身代わりを張る。
波乗りのPP12に対して卵産みのPPが16あり、卵産みのターンに瞑想を選択することで波乗りのPPを節約できるが、
そうすると地球投げの試行回数が増えて結果的に先制の爪電磁波のチャンスを増やしてしまう気がするため、攻撃態勢に入ったら波乗り連打で急所試行回数を増やすことにする。
また、この記事の結論とは別の話として、スイクンに麻痺が入ってしまったら交代して自然回復発動を狙うのも良いだろう。
(特性が元に戻る前に自然回復が発動する。ただし、ハピナスからどちらの特性を貰ったかは交代するまで分からない。)


ハピナスの立ち回り

スイクンに後出しし、スキルスワップが成功した後は地球投げ2回で身代わりを割ることを目指す。
身代わりが割れた次のターンは、電磁波を選択して先制の爪発動を狙う(序盤に2回チャンスがある)。
序盤で麻痺を入れられずにスイクンが攻撃態勢に入ったら、卵産みで凌ぎながら波乗りのPP切れを狙う。
H330-D187ハピナスにC111スイクンの+6ランク波乗りは38.8%~45.8%のダメージが入るため、波乗りを受けた次のターンは卵産みを選択しなければならない。
なお、卵産みのターンに先制の爪が暴発したとしても、そこまで関係ない気がする。
波乗りのPPが切れるまでの過程でスイクンに麻痺が入らなかったら、スイクンが守るターンに電磁波を選択して地球投げのPPを適度に保つ。


スイクンが波乗りを連打するまでの流れ

備考欄に記載した現象が発生しなかった場合、引き続きこの表に沿ってターンが進む。
食べ残し回復の記載は省略。

Turn
備考
1
身代わり ○○→ハピナス
2
守る スキルスワップ(失敗)
3
瞑想+1 スキルスワップ
4
守る(→HPほぼmax) 地球投げ(失敗)
5
瞑想+2 地球投げ
6
瞑想+3 地球投げ(身代わり破壊)
7
身代わり 電磁波 先制の爪発動チャンス①
8
守る 地球投げ(失敗)
9
瞑想+4 地球投げ
10
守る(→HPほぼmax) 地球投げ(失敗)
11
瞑想+5 地球投げ(身代わり破壊)
12
身代わり 電磁波 先制の爪発動チャンス②
13
守る 地球投げ(失敗)
14
瞑想+6 地球投げ
15
守る(→HPほぼmax) 地球投げ(失敗)
16
波乗り 地球投げ(身代わり破壊)
17
身代わり 卵産み
18
守る 地球投げ(失敗)
19
波乗り 地球投げ
20
波乗り(→HPほぼmax) 卵産み
21~29
波乗り 卵産み 急所待ち
30~


勝率計算


極めて稀なケースの確率は省略し、概算とする。
※間違い等がありましたらご指摘下さい。

☆ケース①:瞑想を積み切る前の先制の爪発動チャンス(2回)のどちらかで電磁波を入れることができた場合
1-0.8^2=36%
→このケースは概ねハピナス側が勝つため、ケース①のハピナス側の勝率は35%とする。
※全体から見た、発生確率込みの勝率。以下のケースも同様。


以下、ケース②~④は残りの64%の内訳を計算する。

☆ケース②:波乗り(12回)が全て急所に当たらなかった場合
(15/16)^12≒46.1%
これに64%を掛ける。
(15/16)^12*0.8^2≒29.5%
→このケースはほぼハピナス側が勝つため、ケース②のハピナス側の勝率は29.5%とする。


☆ケース③:波乗り(12回)の内1回だけが急所に当たったが、耐えて卵産みでリカバリーできた場合
H330-D187ハピナスにC111スイクンの+6ランク波乗りが急所に当たると、77.9%~91.8%のダメージが入る。
確定では倒されないため、急所に当たっても耐えて卵産みでリカバリーできるケースがある。
なお、急所に当たって耐えたターンに先制の爪発動or地球投げ選択により後攻卵産みができなかった場合は、
次のターン以降のリカバリーは波乗りの残りPPが多いとほぼ不可能(残りPPが1,2程度であれば先制の爪卵産みでリカバリーが現実的)。

  • 12回の波乗りを受けるターンに急所ダメージ以上のHPが残っているケースが平均5/12くらい
  • そのターンに後攻卵産みをしているケースが平均3/5くらい
  • 後攻卵産みをしていなかったが、波乗りの残りPPが0 or (1 and 次のターンに先制の爪卵産み)のケースは2/5*(1+0.2)/12=1/25

→5/12*(15+1)/25≒26.7%としよう(適当)。

波乗り(12回)の内1回だけが急所に当たる確率
12*(15/16)^11*(1/16)^1≒36.9%
これに64%と26.7%を掛ける。
12*(15/16)^11*(1/16)^1*0.8^2*5/12*(15+1)/25≒6.29%
ケース③のハピナス側の勝率は6.29%とする。


☆ケース④:波乗り(12回)の内2回以上が急所に当たった場合
波乗り(12回)の内2回以上が急所に当たる確率
BINOM.DIST.RANGE(12,1/16,2,12)≒17%
これに64%を掛けて、この条件の発生確率が約10.9%。

これより先は複雑すぎて計算できないが、このケースでハピナスが勝つのは相当な低確率である。
10.9%の内100回に1回くらい勝つとしよう(適当)。
ケース④のハピナス側の勝率は0.1%とする。


【結論】

①+②+③+④≒70.9%
以上から、みがまも瞑想スイクンに後出ししたスキルスワップハピナスの勝率は70%程度になると思われる。

雑感


計算する前はハピナス側が75%くらい有利を取れるのかなとか思っていたところ、概ね想定していた結果となった。
仮想敵に対してそれなりの勝率を見込める訳ではあるものの、対みがまも瞑想スイクンに関してはスキルスワップに技スペースを割かずに瞑想型@先制の爪で対抗する方が勝率が高く(10万ボルトで身代わりを確定で割れるため相手に試行回数を稼がれない)、ハピナスではなく他で見るようにした方が総合的な勝率が高くなる可能性もある。
このため、もしスキルスワップハピナスを採用する場合は、対スイクンに留まらず「特性を奪える利点をより見出せる構成」を目指したいところだが、汎用性を保つのはなかなか難しいかもしれない。